学童期の近視外来
学童期のお子様の近視に対する従来の治療方針としては、調節けいれん(いわゆる仮性近視)改善薬(ミドリンM等)を処方し、見えにくくなったら眼鏡を処方するといったことでしたが、それらでは近視の進行を抑制する効果はありませんでした。しかしながら、最近は近視の進行を弱める効果があると期待される治療法が考案され、学童近視の治療方針も以前とは変わってきています。
① オルソケラトロジー
寝ている間にコンタクトレンズを装用することにより、近視を矯正します。日中に眼鏡をかけなくていいので、野球やサッカー、バレエなどのスポーツをするときも安全です。最近は、オルソケラトロジーが近視の進行を抑制する効果があるとの医学論文も出ています。
② 近視進行抑制マイオピン点眼
マイオピン点眼は現在、学童期の近視進行を抑制しうる唯一の点眼です。現在のところ、保険適応ではなく、保険外での処方になります。「近視が治る、進まなくなる」までの効果はありませんが、長く続けることで、何もしなかった時よりも近視の進行が少なくなることが期待できます。
③ 近視進行抑制サプリメント「ロートクリアビジョン」
慶応大学・大阪大学眼科での研究の結果、クロセチンという物質が近視進行抑制に有効であることがわかり、その成分を多く含有したサプリメントがロート社より製品化(ロートクリアビジョンジュニア)されました。クロセチンを多く含んだ高含有タイプ(ロートクリアビジョンジュニアEX)は眼科のみでの取り扱いとなっており、当院でも取り扱っています。